人工言語について語りましょう part1
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0506名無し象は鼻がウナギだ!
2006/01/27(金) 08:24:38海外に赴任しなければならなくなった、というのは何も昨年末に
突然決まったことではなく、かなり以前から予定されていた計画だった。
だが、セレン自身はこの計画に抵抗していた。彼は自分が一人で
構築した人工言語「制アルカ」には限りない愛着と誇りを
持っていたけれども、団体としてのアシェットにはさして愛着を
抱いていなかった。なによりも、妻子とともにせっかく築き上げてきた
日本での生活が失われることを彼は恐れた。セレン自身も、自分の人生が
アシェットに不当に食いつぶされているという認識を持っていたし、
海外の新団体で実の子供(4代目)に制アルカを母語として
習得させるという計画には、「子供を実験台に乗せるに等しく、子供の
人生を台無しにする」行為として強く反発していた。
優れた業績と自負する制アルカが団体の秘密の檻に閉じ込められ、
一般に公表できないことにも不満があった。
もうアシェットとは袂を分かちたい。制アルカを自分の手に取り戻して
自由に公表したい。日本での生活基盤を失いたくない。
そう考えたセレンが目を付けたのが「2ちゃんねる」だった。
いよいよ海外への赴任が差し迫ってきた去年の10月、彼は大きな
賭けにうって出たのであった。
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