サラ 「ちょっと良いかしら?」
ロイ 「あれ? 僕に用事なんて珍しいね、えっと……サラ、義姉さん?」
サラ 「……まあ、わたしに対してはその呼び方で良いわ。
    でも、ソフィーヤ姉様のことは、今まで通りに呼んでほしいの」
ロイ 「え? だけど、ソフィーヤもエフラム兄さんとーー」
サラ 「それでも、よ。あなたからーー見知った相手から『義姉さん』なんて呼ばれたら、戸惑うでしょう?」
ロイ 「うぅーん。よく分かんないけど、ソフィーヤとは、今まで通り友達でいてほしい、ってこと?」
サラ 「…………そうね……今まで通り、友達で、ね……。わたしからの用は、それだけ」
ロイ 「うん、分かったよ。またね、サラ義姉さん!」
サラ 「……ええ」


サラ 「………………まったく……らしくないわね」
カムイ「そう? すっごくサラちゃんらしかったと思うけど?」
サラ 「……盗み聞きなんて趣味が悪いわよ」
カムイ「ごめんごめん。でもさ、」
サラ 「何かしら」
カムイ「ありがとうね」
サラ 「……別に、お礼を言われることでもないわ。
    わたしがわたしの姉妹にお節介を焼いただけだもの」
カムイ「…………ぎゅーって抱きしめて良い?」
サラ 「イヤよ」