リーフ「同性愛ネタはここでも結構あったけど…まさか公式で同性婚までやっちゃうとはねー…」

マルス「流石に相手は限られているみたいだけど、ね。」

リーフ「まぁ、僕は見る側としてなら、おねいさん百合も全然アリだね。」

ロイ「(お姉さん分が含まれてたら何でもいいのかなぁ…)」

マルス「気になるのは元々そういう性的志向を持つ人たちの反応だけど…あっ、丁度あそこにヘザーさんがいるね。」

ガラ…ガラガラガラ

ロイ「? ヘザーさんにとってはいいニュースなのに何だか元気なさそうだね。大きなスーツケースを引いてるけど…」

ヘザー「あら…あなたたち。御免なさいね。ちょっと旅に出ようと思っていたところなのよ。」

リーフ「旅に?何でまた…?」

ヘザー「何ていうか迷いがあってね…ほら、私にとって女の子への愛は言わばアイデンティティなのよ。」

マルス「それが認められたってことは良い事じゃないんですか?」

ヘザー「そうなんだけどね。でも、それが公式に認められて理解を得ると…いままであった身を焦がすような情熱が湧き上らなくて…」

リーフ「禁じられているからこそやりたくなるっていうやつだね」

ヘザー「そう。それで女の子への真実の愛のためにやっていたのか…自分を表現するための手段としての自己中心的な身勝手な愛だったのか解からなくなったのよ。」

マルス「享楽的に女の子の事ばっかり追い回していると思ったけれど、ヘザーさんにも色々考えるところあるんですね」

ロイ「(勝手に追い回しているだけで十分身勝手だと思うけど…)」

ヘザー「そういう訳だから…少し一人にさせてね…」ガラガラガラ…ゴソッガラ

リーフ「当事者たちにとっては中々一筋縄ではいかない事柄なんだねぇ」

カラゴソ…ゴソゴソッ

ロイ「ん…ちょっと待ってあのスーツケース…っ!?なんか不自然にガサゴソいってない…?」

ゴゾッ…タスケ…ガラ…ゴソゴソッ

リーフ「もしかして…リン姉さんの声じゃ?あっ、ヘザーさんダッシュで逃げた!」

ヘザー「うふふふふっ!ばれちゃったら仕方がない…っ!
せっかく公式からお許しがでたのよっ!このまま彼の地でリンちゃんと結婚あーんどハネムーンよぉぉぉぉぉっ!
私の世の春が来たあああああああっ!」バビューン

マルス「ちょっ、待っ…お、おまわりさーんっ!その痴女捕まえてーっ!このままじゃリン姉さんの貞操がっー!?」

リーフ「元気がなさそうだったのは単にリン姉さん捕まえて疲れてただけかー…」

ロイ「情熱が湧き上らないどころか、水を得た魚状態だね…」