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多数の敵機を捕捉・追跡しながら迅速・適切に邀撃戦力を配当する(意思決定をサポートする)
SAGEシステムが50年代から本格運用された。これは後にICBMによる全面核戦争を想定した
防衛システムや海軍機動部隊の艦隊防空システムなどの礎となる。
SAGEコントロールルームのオペレータはベクタースキャン型CRTとライトペンの組み合わせによるGUIで
直感的な操作を行なうことができた。この技術はCADの礎となった。(アーケードのガンシューもこれ)
SAGEは逐次更新されF-102デルタダガー邀撃機のオートパイロットやCIM-10ボマーク長距離SAMの
中間指令誘導もできるようになった。こうしたリモートコントロールの技術は宇宙機やUAVの礎となる

(※)ソ連はそのころB-29の劣化コピーであるTu-4を配備していたがその航続距離はB-29よりも
   劣っていたことが後に判明する。片道切符で欧州の主要都市を核攻撃する能力はあったが
   米本土まで出張る能力はなかった。後にターボプロップ式の超長距離大型爆撃機(Tu-95:ベア)
   の配備が始まってようやく片道切符であればモスクワ-ワシントンDC間を無給油で核爆弾を
   お届け可能となった。
   米国はTu-4の航続距離とTu-95の保有数を過剰に見積もり、戦術情報処理・指揮統制業務の
   自動化や超音速でぶっ飛んでいく邀撃戦闘機や長距離SAMなどの研究開発に多額のお金を
   投じることとなる

この防空システムで培われた技術はIBMやDECのメインフレームの礎にもなった。特に後者の
PDPシリーズにとってWhirlwind I は直系の親筋にあたる。MITの学生が作ったSpace War!などに
代表されるベクタースキャン型CRTのSTGはPDPシリーズで作られた

(終わり。寝る)