「おいしいですよね……ラーメン。」
私ってば、なんて大胆なんだろう。
そう思いながらもじっとイケメンを見つめる。

イケメンはというと、私の言葉に気付かないふりをして、ラーメンをすすっている。
そりゃそうだ。
突然、見知らぬ人から声をかけられたら、誰だって警戒するだろう。
それでも少しムッときた私はイケメンにコップの水をぶっかけてやった。

「私の話を無視するんじゃないわよ!」

イケメンは一瞬驚いた顔をした。
だが、すぐに立ち上がると、「このブスッ!」と吐き捨てて店を出て行ってしまった。

この瞬間、私の腕に封印された魔物が暴れ始める。
「だめっ、抑えられない。皆逃げて!」

私が叫ぶと、店内の全員が私の方を見る。
私は苦しそうに右手で左腕を抱えてもがいていた。

このままでは私の腕に封印された超古代文明の魔物の封印が解かれてしまう。
世界の危機を感じとった私は店を飛び出した。

「お、お客さん、お代!」

店員が心配して声をかけるのにも構わず私は走った。
早く、封印の地へ行かなければ。
そのとき、後頭部にずどんと鈍い衝撃が走ったかと思うと、私の視界は一瞬にして横向きになり、地面にはいつくばった。
最期に見た犯人の顔は、私がとてもよく知っている人物だった。

   GAME OVER (邪気眼+狙撃+意外な真犯人 END)