The Rational Edge

ソフト開発の変革というWebサービスの可能性
−変革をもたらすための7つの原則−

http://www.atmarkit.co.jp/fjava/devs/redge04/redge04.html

ドット・コム・バブルの崩壊以来、「Webサービス」はソフトウェア業界で群を抜く熱い話題となっている。
しかし、その何がこれほどまで騒がれているのか、いまだ見えにくいと感じている読者も多いのではないだろうか。

 SOAP(Simple Object Access Protocol)やWSDL(Web Services Description Language)といった
「Webサービス」技術には、取りあえずは統合プロセスの簡略化が期待できる。特に基幹業務レベ
ルでのシステム統合に簡略化が求められていることは絶対に間違いなく、この分野への適用が期
待できる。何しろ、大規模ソフトウェアプロジェクトでは新旧システムの統合だけで経費の最大75%
もが費やされるケースが多々あるのだ。

 EAI(Enterprise Application Integration)プロジェクトの最前線にいた方なら、
ラッパ(異種システム間の通信を可能にする専用のコード)の構築がいかに大変かをご存知だろう。
しかし、「Webサービス」はそれを簡略化する可能性をもっている。ラッパコードをXMLベースの標準
インターフェイスにまとめることができるからだ。そうなれば、すべてのラッパコードが同じ標準に準拠
して統合が簡単になり、それに伴ってコストも低下するようになる。

 最終的には統合コストを削減するだけにすぎなくても、「Webサービス」にはその苦労に見合う価値が
確実にある。しかし、もし期待できるものがこれだけならば、これはソフトウェアエンジニアリングの分野
においては比較的小さい進化の過程の1つにすぎない。だが心配は無用だ。Rational Edgeの
「Web Services:Opening Soon for Business」をお読みいただければ、まだまだ初期のレベルに
ある「Webサービス」には今よりもはるかに明るい未来が待っていると筆者が確信していることはお
分かりいただけると思う。