不意の一撃が思ったように相手の顔面を捉えた。
相手はのけぞり、かぶっていた帽子が落ちた。
そしてその顔を良く見ると、皮膚が赤く、頭には
角が一本はえていた。つまり相手は鬼だったのだ。

私がそう認識した時には、既に相手は反撃に出ていた。
鬼の手がまさに鬼のような速度で私の頭を捕らえ、わしずかみにした。
足が宙に浮く。

「苦しいか?だが死ねないんだぞ。既にお前は死んでいるのだからな。
ちゃんと成仏するにはこの先の川を渡ってもらわねば困る。」

私はもがいた。どういう抵抗をしたか覚えていないが、すべて無意味
だったようだ。。そのまま鬼に連れられて川を渡り、そしてそのとたん
この世界の言葉は全て忘れてしまった。

〜Game Over〜