人形を作る
骨と皮に鼻と口、脳と目、手と足と心臓と爪
ひとつひとつ作っていって、最後に血液を流し込む
一体の人形ができあがる

できあがった人形に名前を刻む
皮膚に名前を彫ると血がにじむ
痛みを感じない人形に恐怖を感じ、壊す
もう一度作り直す
今度は痛みを感じるように

また名前を刻む
人形は痛がる
痛がる人形に不快感を覚え、また壊す
壊される人形は苦痛で顔が歪む

人形を人にするよりも
人を人形にするほうが簡単だと考える
それならばと人を買う
人形に作りなおす

足りないものを付け足すよりも
いらないものをそいでいく
人にあって人形には必要のないもの
人形を作る