【天才shi3z】

塾の理事長に呼び出され、国立大学附属小学校に転入するように
強く勧められた。強要されたに近い。
何人もの人に取り囲まれて、それ以外の返事は許されないような
雰囲気だった。きっと秋葉原で欲しくもない絵を買う人は
似た気分だろう。

転入するとすぐに知能テストを受ける。
そのあとすぐに担任の渡辺先生に呼び出された。

「清水、いいか。テストの結果は人に自慢するもんじゃないぞ。
自分の胸のうちだけにしまっておけ」

何度も念を押されてテストの結果を渡された。

 「清水、お前は特別だ。だがそれを他人に言ってはいかん」