進化シミュレーションゲーム『ダーウィンズ・ガーデン』

遺伝的アルゴリズムを使った人工生命=アーティフィシャル・ライフ(略してアーフと呼ばれる)
が進化して色んなアーフが誕生する。
自由に視点を移動させたり、写真に撮ったり、生き物に餌を与えたり、
最大で6匹までの生き物に鬼ごっこをさせたりして遊ぶこともできる。
モニターの中で動き回るアーフたちは実際の生物同様、環境に適応して進化し、色んな姿になる。
基本プログラムを組んでいるだけで、どんなデザインに造りたいかというビジョンは全くなく。
全ては気まぐれな進化の結果である。それを可能にするのが「遺伝的アルゴリズム」である。
遺伝的アルゴリズムによって『ダーウィンズ・ガーデン』ではアーフの身体の構造が進化する。
適応度の基準として定められるのは「移動速度」である。これは妥当な考えである。
肉食動物は草食動物を追いかけて捕らえようとするし、草食動物は必死で逃げる。
より速い移動方法を獲得した者は、それだけ生き残る可能性が高くなるのだから。
採点方法は次のような方法で行う。
アーフをランダムに2体選び出し、仮想上のフィールド上で鬼ごっこをさせる。
このシミュレーションはPC内で高速に処理され、ユーザーには見えない。
制限時間内に鬼が相手を捕まえれば1点、逃げきれば逃げた側が1点を得る。
このゲームを組み合わせを変えて各アーフに50回行う。
ゲームは鬼の役を交代して2回ずつ行うので、最高点は100点である。
フィールドの条件はユーザーが最初に設定できる。
草原・砂漠・沼地・ジャングル・洞窟の5種類で、重力の大きさ、空気密度、視界などのパラメータも選べる。
最初の世代のアーフ(アダムと呼ばれる)は、棒状の胴体の端に感覚器官を持ち、側面に6個の関節があって
そこから細い棒状の脚が伸びて、ちょうど「¥」のような形をしている。
見るからに冴えない姿だが、動きも全く不器用で歩くと言うより「のたうち回る」という感じの動作しかできない。