明治から第二次大戦終戦まで、東京の各地に広大な陸軍駐屯地が存在した。
そこには、多くの兵隊が兵舎に住んでいた。 食事は、給食制である。
多くの兵隊のため膨大な食糧が必要となった。
すると必然的に食べ残し、すなわち残飯が大量に出た。
それをどうするかと言うと、もちろん捨てたりしない。
出入りの業者に払い下げるのである。
その業者は、下町の貧民街に粗末な小屋を建てて 貧民に売り捌いたのである。
いわゆる「残飯屋」である。
開店前から下層の貧民が、押し寄せ大変な盛況だったのである。
安くて腹いっぱいになると評判だった。 残飯である事を気にする者は、皆無であつた。
時々、食中毒騒ぎがあつたが、それは、食べた者の体の弱さにされ、問題にはされなかった。