【名古屋にテーマパーク?「レゴランド」来月開業】
日刊工業新聞 2017/3/28 05:00
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00422348

■「観光」の起爆剤に

 レゴランド・ジャパンのアトラクションや建物は、原色の青、赤、黄、緑の“レゴカラー”で、
ブロックのような既視感のあるデザイン。おなじみのブロック人形「レゴフィグ」も、至るとこ
ろに姿をみせる。

【日本の名所再現】

 延べ50万時間をかけて、市販ブロック1700万個で作った1万体の模型「レゴモデル」
も魅力だ。レゴランド・ジャパンのトーベン・イェンセン社長が「レゴランドのハート」と呼ぶ
エリア「ミニランド」では、高さ約2メートルの名古屋城や東京スカイツリー、清水寺など、
日本各地の名所のモデルも楽しめる。

 巨大絶叫マシンはない。2―12歳の子ども連れに的を絞り、“育ち”を促す体験型アト
ラクションを重視する戦略だ。既存のレゴランドでは分散していた、幼い子がブロックなど
でスタッフと遊べるコーナーも「ブリックトピア」と命名し、園中央に集約した。

【訪日客需要視野】

 消費税込みの1日料金は大人が6900円、子どもが5300円。この価格設定に「割高」
との声もある。

 広さ100万平方メートルの東京ディズニーリゾート(TDR)の同1日料金は、大人が
7400円で子ども4800円。同54万平方メートルのユニバーサルスタジオジャパン(USJ)
は、大人が7600円で子ども5100円だ。

 しかし、イェンセン社長は「市場での自分の立場をしっかり考えた」と言い切る。

 自信の源の一つは、熱心なファンの存在だ。妻、4歳の男の子と北海道から年間パスポ
ート(大人1万7300円)を購入し、プレオープンに来た男性は「夫婦ともレゴ好き。ディズ
ニーランドは行かないが、ここにはできるだけ来たい」と話す。

 中部圏社会経済研究所(名古屋市中区)は、開業の年間経済効果を659億円と試算。
名古屋市観光推進室の担当者は「港エリアの集客の目玉になる。希望があれば、他施設
との連携も支援したい」と意気込む。

 18年にはホテルと水族館をオープンし、さらに21年をめどに3万7000平方メートルを
拡張する計画だ。韓国、中国でもレゴランドが今後オープンする予定。だが、イェンセン社
長は「一番良い内容、食べ物、サービスを提供し、海外からも来てもらう」と、訪日外国人
旅行者(インバウンド)を取り込んだ海外需要も狙う。

ブロックの世界に引き込まれたような園内
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小さな子どもも楽しめるアトラクション
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世界ブランド力はこういうところ

> 自信の源の一つは、熱心なファンの存在だ。妻、4歳の男の子と北海道から年間パスポ
>ート(大人1万7300円)を購入し、プレオープンに来た男性は「夫婦ともレゴ好き。ディズ
>ニーランドは行かないが、ここにはできるだけ来たい」と話す。