名古屋が消滅する日
http://analog-corp.com/2013a.html

リニア新幹線による東京ベッドタウン化と五摂家の崩壊

かつて、「偉大なる田舎」と呼ばれて、都市として巨大化しながらその地域性を強力に保持していた「名古屋」が大きく変貌を遂げようとしています。
 
その「排他性」の象徴ともいえる名古屋財界を牛耳っていた「五摂家」は,今やみるかげもありません。
中部電力、松坂屋、東海銀行、東邦ガス、名古屋鉄道のうち松坂屋は大丸と一緒に「Jフロントリテイリング」として
東京に本社を移し、東海銀行も三菱東京UFJ銀行となり、名古屋はホームグランドではありません。
旧来の繁華街、栄ではなく名古屋駅前に拠点のある、JR東海やトヨタ自動車の存在感が高まり、繁華街でも名駅周辺の元気が目立ちます。
地元百貨店として4Mとよばれた「丸栄」「松坂屋」「三越」「名鉄」の牙城であったはずなのですが、「JR東海島屋」に大きく市場を侵食されています。
 
グローバル化というより東京化がかなり進行してきています。

以前御紹介しましたが、地元の大学の先生がリニア新幹線の開通で「東京のベッドタウン化」がすすむと(肯定的に)語っておられましたが、
ある意味で東京の支配下というと大げさですが強い影響力を受ける地域になる事は間違いありません。

今元気のいいJR東海は東京都のあいだに人を動かしてなんぼの企業ですし、中部電力も電力供給で首都圏市場進出を計画しています。
地元で無ければ・・・という企業はだんだん少なくなっていきます。

東京オリンピックを契機に今後ますます,東京への投資が集中していくことでしょう。

新幹線の開通でストロー現象がおきると指摘する識者も少なくありません。
確かに,名古屋から東京へ移動する目的はあっても、東京から名古屋に移動する目的や理由はあまり想像できません。

名駅への企業や店舗の集中はリニア新幹線で東京につながるための布石です。

実は名古屋にもいいところ、好きなところは沢山あるのですが、発信力が弱いので東京に圧倒されることは目に見えています。