JR大阪三越伊勢丹、百貨店売り場面積半分以下に
専門店導入で15年初め改装開業
2014/1/21 10:06

 西日本旅客鉄道(JR西日本)と三越伊勢丹ホールディングス(HD)は共同運営する百貨店「JR大阪三越伊勢丹」(大阪市)について、売り場面積を現在の半分以下に縮小する方針を固めた。
販売不振で赤字が続いているためで、専門店を導入して2015年初めに改装開業する。大阪では百貨店の開業・増床ラッシュで競合が激化しており、各社の優勝劣敗が鮮明になってきた。

 21日にも改装計画の概要を発表する。同百貨店の売り場面積は5万平方メートルで、11年5月にJR大阪駅北側に開業した。JR西と三越伊勢丹HDが共同出資するジェイアール西日本伊勢丹(京都市)が運営している。

 改装にあたっては、百貨店が入っている建物全体をJR西の100%子会社であるJR西日本SC開発(大阪市)が借りたうえで、百貨店のほか複数の専門店をテナントとして入れる。ほかの専門店との交渉にもよるが、百貨店の売り場面積は6割程度減る可能性がある。

 百貨店の品ぞろえは三越伊勢丹が得意とする衣料品や化粧品、自主編集売り場の「リ・スタイル」などが中心になるもよう。14年夏にも改装工事に着手する予定で、賃料負担を減らして早期の黒字化を目指す。
隣にはJR西日本SC開発が運営する専門店ビル「ルクア」(売り場面積3万平方メートル)があり、販売促進などで協力する。

 JR大阪三越伊勢丹は年550億円の年商目標を掲げて、11年5月に開業した。だが関西では三越伊勢丹の知名度が低いうえ、品ぞろえや価格帯が顧客ニーズとずれていたため販売が低迷。13年3月期の売上高は303億円にとどまり、14年3月期はそれをさらに下回る見通し。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASHD2000Y_R20C14A1000000/