FC岐阜 1億5000万円資金不足 今季見通し 財界支援調整へ


 経営難に陥っているサッカーJ2・FC岐阜の今西和男社長は20日、県や岐阜市、経済界が支援策を協議する会議で、
今季は1億5000万円の資金不足になるとの見通しを示した。外部の経営コンサルタントが試算したもので、7月末にも
1000万円程度の資金不足に陥るという。出席者らは「オール岐阜」での支援では一致しているが、支援の枠組み作りは
これからで、今後は負担割合などをめぐって調整が行われることになる。(福島利之、藤沢一紀、黒木健太朗)

 会議は5月23日に続いて2回目。古田肇知事や細江茂光岐阜市長のほか、県商工会議所連合会の堀江博海会長(十六銀行頭取)や
県体育協会の田口義嘉壽(よしかず)会長(セイノーホールディングス会長)ら7人が出席し、非公開で行われた。

 県などによると、今西社長が示した「1億5000万円の資金不足」との見通しに、出席者からは「これだけ数字がコロコロと
変わるのはいかがなものか」との声が上がった。前回の会議では「1億円」としていたためで、今西社長は「前回は推計値が入っていた。
シーズン中で、想定したリストラは困難だった」と釈明したという。

 FC岐阜は、社長の給与を7月から40%カットすることや、ユニホームの胸スポンサーを探すなどして収支改善を図る方針を示したが、
会議では、経営責任を問う声も出された。今西社長は会議後、記者団に対し「できれば私ではなく、地元の人がやればいいと実感している」と語った。

 FC岐阜は1億4600万円の債務超過の状態にあり、2014年度以降も解消されなければJリーグへの参加資格を失うなど、極めて厳しい状況にある。

                  (2012年6月21日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gifu/news/20120620-OYT8T01478.htm