超高層ビルを否定する際に用いられる巧妙な嘘の一種に、人口と需要があります。
岡山は大都市のように人口が多くない、岡山ごときには超高層ビル一本の需要さえない、という類のものです。
しかし、都心づくりや都市景観の問題について、ビルの高さや緑化の具合が人口規模で決まるものではありません。
だらだらと低密度で中途半端な市街地を連たんさせるのではなく、美観と快適性も重視しつつ、高機能な都心を形成しようという話です。

例えばリットビルでもクレドビルでも結構ですが、相当大きな建坪のビルがありますが、
あの建坪と延床面積のビルを何本も分散して建てるところを、数本にまとめればよいのです。
そしてそれは郊外や駅から離れた不便な場所ではなく、そうした種類の選択を可能とする岡山駅前などに整備する訳です。
100mのものを5本6本整備するところを、200mのものを2本3本(もちろん300m2本でも結構です。)とする手法を語っているだけで、
市街地の全域に超高層ビルを乱立させようというものでも、マンハッタンや香港のようにしようというものでもありません。

また、超高層ビルを建てるといっても、その分だけ新規需要に対応して増やすとは限りませんね。
高度成長期に建設されたビルの更新もありましょうし、今までなかった商業施設、ホテル、マンションなどによる新規需要もありましょう。
老朽化した雑居ビルには進出できなくとも、例えば駅前のインテリジェントビルには進出可能な業種や企業があるかもしれませんね。
小規模な雑居ビルを更新するにあたり、土地の有効利用を図ったり美観を意識したりすることも当然です。
そうした部分での側面支援やコーディネートについては、随分前から行政も行ってきました。
ドレミの街、後楽ホテル、リットビル、本町マンション、グレースマンションなどですね。