寒空の中行列してたので尋ねてみた
「いつ開くんですか?」
「いつ開くかわからんよ」
「えっ!こんな寒さじゃ凍え死にますよ」
「開こうが開くまいが俺らは待ってる、凍え死のうが生き延びようが俺らは待ってる、みんなそうや」
「命がけですね・・・。そんな美味しいんですか」
「しょうもないこと聞くなや、美味いとか不味いとかで俺らは動かんから」
「苦行ですね」
「そんなことも考えてへん、待つ、開けば食べる、開かなければ帰るそれだけやから」
その人は唇を震わせ青い顔をしながら話してくれたが、彼にとってはそこに並ぶことが人生のすべてらしい
しかし、彼含めたあまたの人たちが死者の行列に見えたのは私だけではなかっただろう