これは経験論だが、ザラつくぐらいまで乾燥した木材(とくに軟材)の場合は
あらかじめ耐水ペーパーで「水研ぎ」して乾燥させてからオイルを塗りこむほうがよい
#1500だか#2000ぐらいの高番手まで「空研ぎ」用ペーパーで磨いた朴の木の白鞘と柄にクルミ油を塗ってみたものは
濡れると吸水して繊維が毛羽立ち、木肌がゴワゴワになった(切出小刀で、3回塗りぐらいだったとおもう)
硬木の場合でも、手触りがはっきり変わるほどではなかったものの、水濡れで光沢が落ちた

また、朴の木の麺箸にクルミ油を「厚塗り」気味にベットリ塗ってみたこともある
1ヶ月放置してみたら少しベタベタ感が残る程度まで乾き
それを台所用中性洗剤と柔らかめの不織布がついたスポンジで洗ったらベタつきが落ち
短時間であれば水が染みないぐらいにまではなった
…茹でた麺が滑って摘まみにくくなったので、結局は空研ぎ+塗りこみ法で仕上げなおした

銘木や竹製の箸、木のスプーンなどの手入れなら、手間のかかるクルミ油よりも椿油のほうが楽
乾燥した肌の改善だけなら、わざわざクルミ油を買わないでも不乾性油の椿油でも十分で
薄塗りと乾拭きだけすればベタつくことはないし、とくに匂うこともない

ハンマーや彫刻刀の柄など工具であれば、もっと安価なシリコーン油でもよい
椿油と同様、きちんと乾拭きすればヌメりやベタつきが残ることはない
樫やヒッコリー材でも荒めの空研ぎ後にオイルを塗ってから水に濡らすと
前述のとおり木肌が荒れるので(空研ぎ後にオイルを厚塗りした場合でも木肌は荒れる)
極端に滑りやすくなることもない

なお、椿油もシリコーン油も、木に塗りこんだばあいの撥水性は高くなく持続性もない

家具、仏壇用、フローリングには防虫・抗菌効果のある檜油・ヒバ油や防腐性のある桐油が良い
(包丁のハンドルに使うなら添加物なしのアロマオイル、ハーバリウムオイルがよい)
オレンジオイル系は汚れ落とし効果があるが、光沢の持続性がない