江戸時代、松前の蝦夷も商場知行の役人も、そんなもの何に使うのか判らないまま、北前船が米穀や綿布と換えてくれるので、
注文するとおりに干して束ねて納めていた。
あまり知られていないけれど、昆布は醗酵食品。やや湿度のある暑い倉で一夏ねかせてからでないとダシが出ない。
17世紀〜19世紀の所謂小氷期の気候では関東以北で一夏寝かせても上手く熟成せず、良いダシは出なかった。
当時の気候でも十分に温暖だって大坂へ換金のために集められてそこで一夏越した昆布がいい具合に熟成してダシの良く出る
状態になってから出荷されたので、全く漁獲の無い西日本でよく昆布が食べられるようになった。