>>7の続き

ストーカー被害者を支援する「ヒューマニティ」の小早川明子理事長は、

「高齢者の場合は、『お付き合いしてほしい』と言ったところを拒絶され、そこから粘り強く頑張るという気持ちになってどんどん燃えるタイプが多い」

と話す。まさにこのタイプだったようだ。

■フェイスブックから住所を割り出す高齢者も
高齢者の問題を取材するノンフィクション作家の新郷由起氏が取材した中には、SNSを悪用してストーカー行為を行うケースも。

スーパーで働く三田さん(仮名)にストーカー行為を働いたのは、常連客の71歳の男性。
愛想良く対応していたところ、男性は段々馴れ馴れしくなってくる。その頃、三田さんの自宅前には送り主不明の花束が置かれるようになった。

気味が悪くなり、管理人に「花束を置く人を見たら教えて」と頼んだところ、後日見せられた写真に写っていたのは、
その常連客の男性だった。レシートに印字された担当者の名前をネットで検索し、
三田さんのフェイスブックを探り、その写真から自宅を割り出していた。
「やめてもらえませんか」と訴えても、付きまといは続いた。警察官の友人に付き添ってもらい、
話し合いをしたところ、「金を渡す時に手を握ってその気がある振りをしたのは彼女のほうだ」と身勝手な主張を繰り返したという。

和解とはなったものの、帰り際に「怖がらせるつもりはなかった。思いつく限りロマンチックなアプローチをしたはずだった」と話していたそうだ。