経営統合の協議が本格化する中、ファミマをあきれさせたユニーの言動はこれだけではない。統合後の新会社の情報システムについても「ユニーのものを採用してほしい」と要求したのだという。

 2月4日の記者会見で、サークルKサンクス約6300店は、2016年12月から19年2月にかけて、ファミマへと転換することが発表された。

 ただ、システムについては、ファミマの中山勇社長が「できるだけ早く一つのシステムにしていくことを検討中」と会見で語ったように、いまだ合意に至っていない。

 店舗をファミマに転換するので、ファミマの約1万1000店はユニーのシステムに変更してほしい──。経済的に不合理としか思えないユニーの主張に、あるファミマの幹部は「わがままもいいかげんにしてほしい」とぼやく。

 交渉を有利に進めるために、むちゃな要求を投げ掛ける交渉術がないわけではない。ただ、地元の愛知県で、長年にわたって小売業の盟主として君臨してきたユニーの態度に対して、「プライドが高く、行動が遅い」とファミマ内部では不満の声がくすぶる。