昔楽器屋で働いてた時の話だが
週に1度、決まった時間にベースを試奏しに来るゴス系の女の子がいた。
弾きたいベースを指差し「これ」とだけ言って試奏を始める。
ほとんど喋らない子だった。
いつも30分くらい弾いて帰っていくんだが、
いつの間にかファンがついてた。
その子が来る時間に合わせて来店する男共が増え、毎週決まった時間は店が賑わった。
その子はいつもスカートを履いていた。
試奏を聴く振りをして、脚をジッと見てるムッツリ高校生やオッサンが多かった。
中にはこっそり写メを撮り出す輩もいた。
また、隣でギターを試奏し始め、やたらヘタクソなセッションをしたがる男もいた。
ある男なんかはその子が弾いてたベースを買っていった。
その子が来店する日は、いつもより売り上げが良かった。
ある日を境にパッタリと来なくなったけど、今頃なにしてるんだろう。

結局何も買わなかったけど、店に貢献してくれてありがとう。

啓太クン。

最近ようつべで〇ィッシュ姫を見て、君を思い出しました。

ちなみに一番驚いたのは、トイレですれ違った時に彼が女子トイレから出てきたことです。