【桜の夢 -SAKURA NO YUME- 】

高速降りて 国道左に折れたら
のどかな街並みが見える
貴方と私が出逢った
学生(せいしゅん)だったあの頃
通学路だった川沿いの
桜並木も 今が旬と咲き誇る

あれから 何度目の春が
私の側を 通り過ぎたのだろう
あの頃と 同じように
城山公園に 上がってみても
貴方が いるはずもなく
薔薇園は まだ蕾のまま

公園の高台から見下ろす
二人の夢を 見つめてた校舎が
静けさの中たたずむ
授業抜け出して 二人潜んだ
屋上も桜の花びらが
ただ雨のように 降り注ぐだけ

もう一度 あの頃へと
戻れるなら きっと今度は
貴方を失ったりしないのに
くすんでゆく心が切なくて
若かったという言葉だけで
割り切れないあの頃が
私を泣かせてしまうのよ