今日もまた、さよならの時間が来てゆっくりと、駅に向かい始めた。

繋いだ手、ほどかずに、強く絡めた指。終電よ、早く通り過ぎて欲しい。

「帰りたくない!」なんて、まだ言えなくて、必死に心で叫んでるのに・・・

また今夜もイイ子になって、手を離す・・・胸が張り裂けそう・・・この気持ち。



離すしかなかった手と離された手が、ユラユラとさよならを告げている

終電に、間に合うように返してくれる、分かってる、これが今の二人なのは・・・

「帰したくない?」なんてまだ聞けなくて、笑顔でオヤスミなんて言わないで。

分かってるよと言ってる様な、優しい目で私を見ないで

お願い

「帰りたくない・・・」なんて、もう言えなくて、ひとり改札をくぐり抜ける。

また今夜もイイ子になって、手を振るの、ずっとイイ子でいい・・・

いまはまだ・・・・