月が闇を照らしている
私は紅く染まった手を握り締めたまま
静かな笑っていたんだ

夜が心を隠して
只 ゆっくり落ち着ける時間を
与えてくれているのだと
信じて疑わなかったわ、私

リズムを一定に奏でながら
優しく刻む貴方の胸の中で
私はまだ赤ん坊のままでいられたの
そう 真実はいつも闇の中

水が月を反射して
私の腕から溢れる紅い血さえも
鮮やかに映し出している
まるで私の心を見透かすかの様に
只 ずっと眺めていた