ついでにここでも取り上げられたジョージ・バーナード・ショーが
「指環」を論じた著作も紹介しておきましょう。

「完全なるワーグナー主義者」
ジョージ・バーナード・ショー[著]
高橋宣也[訳] 新書館

ショーは19世紀末のイギリスにおけるワーグナー派の重鎮であり、その作品や音楽を紹介するのに大いに貢献したし、
またショーの戯曲にも彼のワーグナー観は様々な形で影響を与えている。ショーの“社会主義者の立場から見た
「ニーベルングの指環」論”が、こうして日本語で広く読めるようになったのは誠に喜ばしい。
訳文は歯切れがよく、巻末の解説も、音楽評論家としてのショーを知る上で有益である。

ショーに関心のある人はもちろん、1976年のバイロイトでの「指環」のパトリス・シェロー演出に
影響を与えたと言われる著書が出たことは、ワーグナー愛好家にとっても貴重であろう。
(バーナード・ショー協会の紹介文より)