★「DVDに欠陥ない」 ディズニーが答弁書 「千と千尋」訴訟

・アニメ映画「千と千尋の神隠し」(宮崎駿監督)のDVDの購入者が、販売元のウォルト・
 ディズニー・ジャパンを相手に、「色調が赤みがかっている」などとしてDVDの交換を
 求めた訴訟で24日、ディズニー側が答弁書を提出した。答弁書では「DVDに瑕疵
 はない」と主張している。

 DVDは、ディズニー社の映像ソフト販売部門「ブエナ・ビスタ・ホームエンターテイメント」
 が販売元。訴訟は、京都府や兵庫県のDVD購入者3人が02年11月28日に京都地裁に
 提訴した。原告は、収録画像は全編で赤みがかって暗く、「映画と全く異なるものだった」
 と主張。コンピューターで色味を分析したところ、光の三原色のうち赤が極端に強かった
 として、「正しい色調」のDVDへの交換と1人1万円の慰謝料を求めている。

 答弁書でディズニー側は「被告(ディズニー側)はスタジオ・ジブリ(制作者)が制作した
 DVDマスターを複製、プレスしているにすぎない。色彩や色調の選定について関与は
 できず、いかなる責任も負わない」と主張。また「日本のテレビの色温度を考慮して色調
 を調整したもので、裁判所で色調の当否を議論することはできず、法的な評価の対象と
 なるべきものではない」としている。

 DVDに欠陥がない根拠として、ディズニー側は、スタジオ・ジブリ側の説明を引用。それに
 よると、本編と予告編の色調の違いについては、「本編の色調こそが、映画をDVDで
 鑑賞してもらうために調整・決定した色調。予告編は単なる特典映像」としている。
 これに対し、原告の1人でもある大谷哲生弁護士(京都弁護士会)は「購入した消費者
 には、ディズニーが製品に対する責任を負うのは当然だ」とのコメントを発表した。
 「米国で発売されたDVDは赤みが強くなく、この違いについても説明を求めたい。」と
 話している。(一部略)
 http://www.mainichi.co.jp/digital/computing/today/1.html

※関連サイト
・千と千尋DVD訴訟 報告サイト
 http://www.otanilaw.jp/chihiro/