自分は、いまだ女性と付き合ったことがない。

中学校時代はそこそこもてていた。自分で言うのもなんだが、格好いい男の部類に入っていたし、頭もよかった。
よく自分のことを憧れている女子がいるというのも聞いていた(実際付き合ったことはないが)。

ただ、学校が男女の仲が悪く、悪いというか疎遠で、女子と喋ったり、仲良くすると、あいつは男じゃないみたいな空気が漂っていて憚られた。
そして自分もその空気に汚染され、女子と喋ることはなかった。
今考えれば、そんな空気の中でも内緒で付き合っていた奴はそこそこいたはずで、自分も内緒で付き合えばよかった。10代の女性の体を知れば人生が変わっていたかもしれない。

その後、高校で自分は都立の共学と私立の男子校の両方に合格した。
自分はここで人生最大のミスをする。
単に偏差値や進学率を比較して私立の男子校を選択してしまう。この男子校は都内有数の進学校であるが、女っ気はゼロである。文化祭にも誰も女子は来ないようなところである。

これは女子に多少もてた自分も全く縁がなくなってしまった。それから屈折の日々が始まった。
女子がいないからエロ本でオナニーをする。同世代の共学の男女が羨ましくなる。
女性に対して屈折した感情を持つようになり、エロ本も次第に過激なものにエスカレートしていく。
高校1年生にして、怪しい上野の本屋に出入りし、SM雑誌や過激な官能小説を購読するようになる。
そしてその性癖は今も継承され、さらにエスカレートしている。