放出微粒子はガラス=セシウム含有、福島原発事故 東大
http://jp.wsj.com/articles/JJ10512800791763134530616654438662320343479

2016 年 2 月 3 日 19:30 JST 更新

 東京電力福島第1原発事故で放出された放射性セシウムなどを含む微粒子は、
窓ガラスなどと同じケイ酸塩ガラスだったと、東京大大学院の小暮敏博准教授(鉱物学)らの
グループが3日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。

 セシウムはガラスの表面付近で濃度が高かったが、時間が経過すると外に出る不安定な状態だった可能性があるという。

 研究グループは2011年12月、福島県内の森林などから、大きさが数ミクロン以下の放射性微粒子を採取。
電子顕微鏡を使って構造を調べた結果、二酸化ケイ素を主成分とする酸化物ガラスと同じで、
セシウムやカリウムなどが含まれていた。

 セシウムなどのアルカリ成分が、ガラス表面付近で少なくなっている微粒子もあり、
小暮准教授は「少しずつガラスの外に出ていると考えられる」と話している。 

[時事通信社]