米がイラク空爆継続 規模拡大、無人機も投入

【ワシントン=斉場保伸】
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2014080902000245.html

米国防総省は八日、イラクのイスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」に対する空爆を継続した。米軍は空爆のための戦闘機を当初の二機から四機に増やし、無人攻撃機も投入するなど、規模を拡大している。

国防総省のカービー報道官の声明によると、米軍はイラク北部アルビル近郊への空爆を継続。無人機も投入し、過激派の迫撃砲が設置されている地点などに二回の空爆を加えた。

二回目の空爆では四機の戦闘攻撃機FA18が「イスラム国」の七台の車列などを攻撃、計八発のレーザー誘導弾を投下し、車列や迫撃砲の破壊に成功したという。

一方、アーネスト大統領報道官は八日の記者会見で空爆の終了時期について、「オバマ大統領は具体的な終結時期を定めていない」と述べた。
現地の治安情勢を分析し、不要と判断するまで空爆を続ける。

オバマ氏は七日夜声明を発表し、イラクへの限定空爆を承認した。
イラク北部で「イスラム国」に囲まれて孤立したクルド民族少数派ヤジド派の住民を救出するだけでなく、米国の権益や国民が危険にさらされた場合や、イラク治安部隊が市民を守る場合など、必要に応じて空爆を実施する方針を表明した。