卒原発の民意に耳を傾けるか、それとも
http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2014071508391.html

もうひとつの争点は、原発でした。
嘉田由紀子知事の掲げる「卒原発」の旗を継承する三日月氏は「原発銀座と呼ばれる福井県に隣接して、
重要な水源である琵琶湖を抱える滋賀県は、いざという事故の時には大きな影響を受ける
『被害地元』である」と訴えました。

 そして、僅差(きんさ)ながら、三日月氏は小鑓氏を抑えて当選しました。

 福島第1原発事故からは、事故によって影響を受ける「地元」が、
原発が立地している市町村や県にとどまらないことが証明されました。
しかし、現実に進められようとしている「原発再稼働」では、緊急事故時の避難経路の作成や
情報伝達などの具体的な対策は放置されたままです。
まさに、南相馬市で起きた事態が今後も繰り返されていくのです。

 10月には、福島県知事選挙が予定されています。
現在も続く事故収束のための長い苦闘の現場では、
「すでに起きたこと」「避難を続けている生活」「放射性物質による健康リスク」が問われるはずです。
同時に「原発をつくらない、原発に頼らない社会」をきりひらく大きな議論が必要です。