FIT導入に向けた議論の時、買取価格はどの位が望ましいか?と言った問いに対して一つの答えとして上がっていたのは、投資利回り7%と言う数字。
日本がFIT導入する前から欧州では先にこの制度が導入されていたわけ。
で、実は欧州のこの制度を利用して大規模発電施設を建設している日本企業も有った訳。
先行で導入した制度をいち早く利用している日本企業があるから、そこにヒヤリングをするのが一番だと言う事で、そうした企業を訪ねて聞きまくったのがソフトバンクの孫正義。

大体そうした事業に一枚噛んでるのは日本の総合商社。そこの社長らに、日本でなぜメガソーラーをやらない?何故風力をやらない?との質問に、やるためには投資利回りが計算できなければならない。
回収期間の間に買取価格がコロコロ変わっては投資計算が出来ない。一定期間の固定買取がまず第一条件。
それから、長期にわたり資金を拘束する事になる投資なので触手が動く期待利回りは7%以上から、との事。
物事にはなんでも相場がある。世界中でインフラ投資を手がけている商社の口から、相場を引き出したのは孫正義。これを菅直人に吹込み、今の買取水準になったというわけだ。
因みにこの相場に片山さつきが噛み付いた。こんな100%儲かる投資は政府公認のイカサマ博打だ!と息巻いた。この感覚で投資利回り4〜5%も出れば御の字だろう・・・と、もっと低い買取価格を設定していたら、
殆ど誰も投資目的でメガソーラーや大規模風力事業などに手をあげない事になっていただろう。
何かと批判の多い菅内閣だったが、FITを通した事だけは大いに評価出来る。