企業の売価、原価、利益の関係を表す次の2つの計算式。一見すると大変シンプルで同じようにみえるが、
2つの計算式には、その意味するところに決定的な違いがある。

(1)競争市場の場合:売価ー原価=利益
・売価:市場(相場)で決まるもの。
・原価:改善努力で下げるもの。
・利益:原価低減で儲けを出すもの。
※この場合、企業は少しでも多くの利益を出そうと、原価低減(コスト削減)に必死に努力する。

(2)独占市場の場合:売価=原価+利益
・売価:市場で決まるのでなく、原価と利益を単純に加算するもの。 
・原価:下げるものでなく、計算するもの。
・利益:原価に上乗せするもの。
※この場合、利益はあらかじめ決められていて原価に上乗せするだけだから、企業は原価低減(コスト削減)の努力をしない