2号機の危機、吉田氏から電話 細野氏証言、調書と符合 木村英昭 堀内京子2014年6月1日08時30分
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 福島第一原発の最前線で事故対応を指揮した吉田昌郎所長との連絡役を務めた細野豪志氏。
その証言は「吉田調書」に残る吉田氏の言葉と重なり合う。

特集:吉田調書
■携帯へ2度の電話

 細野氏が吉田氏と携帯で連絡をとり始めたのは2011年3月12日に第一原発1号機が爆発してからだ。

 細野証言によると、第一原発からの撤退問題が浮上する14日夜、細野氏は吉田氏から2本の電話を受けた。
午後7〜8時ごろとみられる。

 「吉田1F所長」。細野氏の携帯に表示が出た。吉田氏からかかってきたのは初めてで、
「ことの重さを感じた」という。官邸5階の首相応接室を外して電話に出た。

 「吉田です」。その声は深刻そうな響きを伴っていたが、ゆっくりと落ち着いていた。電話の向こうはざわざわしていた。

 「2号機に水が入りません。原因が分かりません」

 その切羽詰まった言葉に細野氏は「自分たちは頑張ってきたけど、ダメかもしれないというニュアンスと受け止めた」という。