関西電力は20日、再起動に向けて準備作業中の大飯原発3号機(福井県おおい町)で、発電機の冷却タンクの水位が下がったことを知らせる警報が鳴ったと発表した。警報は16日の現場での作業開始後初めて。

 関電によると、水位が下がったのは19日午後9時51分で、4分後に回復した。タンク内の水位が通常より3〜5センチほど低く、ポンプの起動などで一時的にさらに下がったために鳴ったとみている。

 冷却タンクの水は、発電機周辺を循環させている。放射性物質は含んでおらず、外部への漏えいもなかった。

 特別な監視体制に入っている関電と経済産業省原子力安全・保安院は20日未明に県とおおい町に通報したが、報道機関への一報は半日後だった。

 公表の遅れに保安院の森下泰・地域原子力安全統括管理官は「公表基準に当たらない水準なのでちゅうちょした。現場の責任者として反省している」と陳謝した。