>>191
デンマークの場合、風力の出力変動で需給バランスを取りきれない部分、
たとえばピーク時に風力出力が減少して電力が足りなくなった場合や、
逆に需要が少ない時間帯に風力出力が増加し電力が余る場合、
国際連系線を通じて他国と電力をやり取りできるからこそ、風力比率を高めることが可能なわけです。

ドイツもまた然り。

よく言えば、EU全体をうまく使って再エネ導入を拡大している、
悪く言うと、自分で調整しきれない分は他国に調整を押し付けている、そういう構図です。

なので、他国でも再エネ電源の導入が進み、みんなで変動を他国に押し付けあうようになると、
EU全体での需給バランスをどう維持するか、またドイツ国内では一部の送電線がこのままでは
容量不足となる可能性が指摘されているが、ご多分に漏れずNINBYの問題で送電線建設が進まない等、
必ずしも理想の楽園とはいかないようですね。

あと、スペインの場合、国全体の風力発電の出力制御を行う機関があって、国内の需給バランスや
フランスとの国際連系線容量が管理値を逸脱しないよう、監視制御を行う仕組みを導入している国も
ありますね。