安全検査ではしご外された佐賀 首相、脱原発の思惑も

政府が打ち出した安全評価「ストレステスト」で、停止中の原発は検査終了まで事実上、再稼働できなくなった。
既に玄海原発の再開容認に傾いていた佐賀ははしごを外された格好。「脱原発」を政権浮揚のてこにしたい菅直人首相の思惑もにじんだ。

 「地方と思って小ばかにしている。再稼働の判断をさせておいて、今からテストをするなんて訳が分からん」。
怒りを爆発させたのは4日に玄海原発の再稼働容認を九州電力に伝えたばかりの岸本英雄(きしもと・ひでお・)玄海町長。
「全く(状況が)飛んだ」と、7月中旬に予定していた決断時期を先送りした古川康(ふるかわ・やすし・)佐賀県知事も
「(ストレステストの実施は)今まで安全と言ってきたことが足りなかったからではないか。先が見えなくなった」と顔を曇らせた。

ストレステストは、立地自治体の不安を解消し再稼働を円滑に進めることが目的。
時間をかけて自治体が判断しやすい環境を整える戦略だ。その一方で、足元の電力不足解消には逆風になる。
電力供給に責任を持つ経済産業省は「テストと再稼働は直接関連しない」と、テスト終了が再稼働の条件ではないとの立場をにじませる。

 だが細野豪志原発事故担当相は「予断を持っていいにくいが、何らかの関連を持ってくるのではないか」と、
再稼働はテストの評価後になるとの見方を示し、菅首相も「従来のルールだけでは不十分」と表明。「勝負は決まった」(経済官庁幹部)。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201107070051.html
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