東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた津波対策で、東京電力が、
柏崎刈羽原発1〜4号機(新潟県)の原子炉建屋周囲に設置すると発表した
「防潮壁」について、設置をやめる方向で検討していることが24日分かった。

 建屋の通気口を鉄製の止水板でふさぐ案が浮上しており、既に1号機では
工事が進められている。

 東電は、止水板が壁の代わりになるかどうか検証した上で最終判断すると
つつも、「浸水を防ぐには止水板で十分。コストや工事の時間が少なくて済む」
(同原発広報部)とみている。

 東電は壁とは別に、海岸に防潮堤も造ると発表しているが、「防潮堤については
変更ない」(同)という。

 新潟県の泉田裕彦知事は24日、記者団に「(福島第一原発の事故の)原因も
よく調べず、(安全対策を)打ち上げておいて、一方的に撤回された」などと
不信感を示した。

(2011年6月24日20時11分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110624-OYT1T00889.htm