福島原発事故の「犯罪」を裁く 広瀬隆+保田行雄+明石昇二郎 著


本書が編まれた目的は、東京電力や御用学者らが次々と繰り出す「ダマしのテクニック」を暴き、被害者に知恵と知識と対抗手段を授けることであり、
「泣き寝入りするしかない」と諦めている被害者の誤解を解くことであり、被害者に対する東京電力の詐欺行為を絶対に許さない事である

土下座などタダでできる。実際、いくら土下座をしようとも彼らの懐は少しも痛まない。だから、加害企業はテレビカメラのいる前に限って土下座を
乱発するのである。しかし、いくら土下座をされたところで、原発事故は収束しないし、地元住民たちが受けた健康的・経済的被害は何も回復されない。

そのため、筆者たちは福島原発の事故を「刑事事件」として裁いてもらうために東京地検特捜部に刑事告発したそうです。
被告は、直接の犯人である東電の他にも東電や原発を安全だと宣伝してきたいわゆる「原子力ムラ」の人々とのことです。
被告発人は当事者として東電の会長勝俣恒久氏や前社長の清水正孝氏、原子力安全委員長の斑目春樹氏、原子力安全・保安委員長の寺坂信昭氏など
15名があげられています。また、その他にも「専門家」として一般公衆の被爆上限を年20ミリシーベルトの設定や避難住民の除染レベルの引き上げに
かかわった専門家として、長崎大学の山下俊一氏や文部科学大臣の高木義明氏などの12名があげられています。