一進一退の状況が続く東京電力福島第1原発。23日夜に会見した原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は
「個人的な意見」と断った上で、「最も懸念されるのは炉内の温度、圧力が上がっている1号機。2、3号機は危機を脱した
のではないか」との見解を示した。

中略

 圧力容器内の底などに溶融した核燃料が集まり、原発運転時と同様の連鎖的な核分裂反応を始める「再臨界」の可能性はどうか。
小林圭二・元京都大原子炉実験所講師(原子炉物理学)は「核燃料は、正常な状態で最も核分裂反応が進みやすいように作ってある。
溶けた状態では、再臨界になるとは考えにくい」と話す。

 奈良林教授も「たとえ核燃料が溶けて臨界に必要な量が集まったとしても、臨界を維持するために必要な水は塊の内部には入って
いけないので、まず再臨界は起こらない、という意見が原子炉の専門家の大勢だ」と言う。


http://mainichi.jp/select/biz/news/20110325k0000m040099000c.html