リビアを空爆、軍事介入開始=ミサイル110発以上―カダフィ政権標的・米英仏
時事通信 3月20日(日)5時1分配信【パリ時事】

仏軍参謀部は19日、仏軍機が同日午後(日本時間20日未明)、
リビア上空からカダフィ政権側に空爆を加えたことを明らかにした。
米英両軍も同日、リビア領内に巡航ミサイルを発射。
米英仏の3国を主体とする対リビア軍事作戦が始まった。
リビアで反政府デモが激化して以降、国際社会による軍事介入は初めて。
リビア情勢は重大な局面に突入することになった。
仏軍筋の話としてAFP通信が伝えたところでは、仏軍機は空爆でカダフィ政権側の軍車両数台を破壊。
反政府勢力が拠点とする東部ベンガジ上空では、ラファール戦闘機など計20機が政府軍の攻撃阻止のため展開した。
仏軍は夜間も作戦を続けるとしている。
また、米軍高官は国防総省で記者団に、地中海に展開する米英軍の艦船から巡航ミサイル「トマ―ホーク」110発以上を発射したと述べた。
カダフィ政権側が沿岸部に配備した防空施設20カ所などに攻撃を加えたという。
パリでは19日、サルコジ仏大統領ら欧州主要国首脳とクリントン米国務長官、アラブ連盟など国際機関代表が、リビア情勢に関する緊急国際会議を開催。
対リビア武力行使を容認する国連安保理決議の採択を踏まえ、カダフィ政権に「即時停戦が実現しなければ軍事的手段に訴える」と、事実上の最後通告を突き付けていた。