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「一面地割れ」混乱続く 留学中被災の東邦高生語る
2011年2月24日 朝刊

「辺り一面で地割れが起き、水や泡が噴き出た」。
クライストチャーチ市に今年1月から交換留学し、被災した名古屋市天白区の内島美由さん(16)=東邦高校2年=が、発生時の様子を本紙に語った。

22日昼。ホームステイ先の大型バンで市内のショッピングモール駐車場を出ようとしたとたん、突然、体がガタンガタンと左右に激しく揺れた。
揺れは数十秒間続き、目の前の店のガラスが砕け散った。後部座席でニュージーランド人の女児(2つ)が、泣き叫んだ。

モールから出ると、道路脇の建物は、壁が崩れ落ちて煙が上がっていた。
路上にはレンガが散乱、橋は危険のため通行止めに。
少し走ると、地面の亀裂にタイヤがはまって動かなくなった。
1時間歩いて帰宅したが、あちこちで路面が陥没し、「平らな地面が見つからなかった」。

水道も電気も使えないまま不安な一夜を明かした。
「火事や交通事故も起き、何もかも混乱している」。
怖くて23日は自宅からほとんど出なかった。

電話の使用は緊急時に限られ、友人の安否は分からない。
余震が繰り返すたび、激しく揺れた記憶がよみがえる。心が休まらない時間が続く。