水源地保護法 2
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0061名無電力14001
2011/02/09(水) 18:56:05河北新報 2月9日(水)6時12分配信
かつて秋田県仙北市の田沢湖だけに生息し、絶滅種とされていた淡水魚「クニマス」が70年ぶりに山梨県の西湖で確認され、間もなく2カ月がたつ。
当初、喜び一色に包まれていた秋田県内の関係者の関心はクニマスの「里帰り」に移りつつある。
最大の問題は死滅の要因となった田沢湖の水質。
現状では生息が困難とみられるが、地元ではクニマスを地域づくりに生かす動きも出ている。
一面の銀世界に、深い青色をたたえる田沢湖。
近くの自営業三浦久さん(61)は「生息が確認されたころの興奮は徐々に薄れてきた。これからどうすればいいのか、冷静に考えるようになった」と言う。
代々、クニマス漁を営んでいたが、父久兵衛さんが20歳になるころ、湖から姿を消した。
手元には、1935年に受精卵を西湖と本栖湖に10万個ずつ送ったことを示す書簡が残る。
久兵衛さんは現地に足を運ぶなど、23年間にわたりクニマス探しに奔走したが、夢を果たせないまま2006年に他界。
「今回の発見は、父の執念が実った」と感じた。
三浦さんは「自分が生きているうちに、田沢湖に帰ってきてほしい」と願うが、ハードルは高い。
一番は水質だ。農業用水の確保などを目的に国が40年、上流にある玉川温泉の酸性水を引き込んだ結果、クニマスは死滅した。
中和処理施設は91年に本格稼働したが、県の調査で昨年の水素イオン濃度指数(pH)は5.1。
中性を示す7.0には程遠く、現状ではウグイなど酸性に強い魚しか生息できない。
仙北市には「酸性水を入れず、昔の田沢湖に戻してほしい」との声が寄せられている。
ただ、西湖のクニマス発見に貢献した京都大の中坊徹次教授(魚類学)の試算によると、田沢湖の水を全て入れ替えるには120年かかるとみられる。
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