>>921
5. 黒鉛火災事故
 チェルノブイリ原子炉が黒鉛火災を起こしたことで、溶融塩炉も火災の可能性があるか、検討した。まず、黒鉛は原子炉級の密度
が大きいもので、炭素から出来ているとはいえ、普通の炭のように燃えるわけではない。充分な酸素が煙突効果(下部から供給され
上部へ抜ける効果)で供給されないと燃えない。さらに、熱源として、チェルノブイリ原子炉事故のように崩壊熱が加わらないと黒鉛は
自分では燃えない。
@溶融塩炉の原子炉容器の外側は、窒素封入された格納容器で、仮に原子炉容器に孔が開いても、酸素は流入しない。
Aそもそも、原子炉容器が破れて、煙突効果が生じるときは、中の溶融塩はドレインタンクへ流入し、原子炉では熱源が存在しない。
以上より、溶融塩炉では黒鉛火災が起きる可能性はない。