沖縄核配備、非公表求めた政府…外交文書公開
読売新聞 11月27日(土)3時6分配信

外務省が26日公開した外交文書で、
米軍が返還前の沖縄に配備していた核搭載可能な中距離弾道ミサイル「メースB」について、政府が米国に対し、配備する際に公表しないよう要請していたことが明らかになった。

また、1972年の沖縄返還に向けた交渉に関連し、
対米繊維輸出の自主規制をめぐる日米繊維交渉で、首脳間の密約にあたる「話し合い」の存在を示す文書も公開された。

弾道ミサイル「メースB」に関する文書は、当時の小坂善太郎外相と米国のラスク国務長官の会談に関する61年11月6日付。
それによると、小坂外相は、来日中のラスク長官と11月5日に神奈川県の箱根で約30分間会談し、
「メース等の武器を持ち込まれる際、事前にいちいち発表されるため論議が起きているが、発表しないことはできないか」と要請。
しかし、長官は「アメリカの手続きとして何らかの発表を行うことは必要と思われる」と難色を示した。
外相は「事前に発表されると、なぜとめないかといって日本政府が責められる結果となる」と食い下がった。
最終更新:11月27日(土)3時6分