損失を無視すると
電力P=mgh
電力量E=∫mghdt
m:流量
g:重力加速度
h:落差

多くのPを得るためにはmとhが大きければいいので、大きいダムなんか必要ない。
水路式水力発電というのもある。

しかし発電所の経営で重要なのは、電力でなく電力量である。
多くのEを得るには、Pが常に大きいこと、すなわちmが常に定格値で安定している必要がある。
よって安定した水源(発電用の定格流量よりも十分に大きな水量)が必要である。
現実的には、∫河川流入量dt=∫発電所の流入量dtとなるように、貯水池と発電所を設計する。

Pを自由に調整しつつ、河川から最大限のEを得たい場合には
河川の水を全て堰き止め、さらに貯めることが出来る、巨大な貯水池が必要である。

貯水池の容量が減れば、発電に使用する水を貯める事が出来なくなってしまうので
瞬時的に大パワーを出すことは出来ても河川がもつ水エネルギーを十分に利用できなくなってしまう。