1つ目は、「過剰な『和』志向」である。
      組織が機能するには、適度な「和」は必要だが、過剰になると、一人でも反対意見が出れば議論がまとまらなくなるといった事態を招き、必要な議論すら敬遠されてしまう。また、変化を拒み、現状維持への志向が強くなる。

2つ目は、「内向きの合意形成」である。
      製品市場でライバル企業よりも優位に立つには、顧客を重視し、ライバル企業の動向を注視しなければならない。ところが、組織内部の事情が優先されると、この最も重要な部分がおろそかになり、製品市場で有効な手段を講じることができなくなってしまう。

3つ目は「フリーライド(ただ乗り)」だ。
      評論家のように口は出すけれど責任はとらない。チームの一員としてやるべき仕事であっても、どこか他人事のように考えている。こうした社員が多いと、組織を動かそうとすると多大な労力を必要とする。

4つ目は「経営リテラシー(基本的な考え方)の不足」である。
      経営に関する基本的な考え方が理解できていない管理職が多いと、問題解決につながらない方策が打ち出されたり、誤って理解されたりして、的外れな方向に組織が動いてしまう。