しかし考えてみると、先進国の需要が減少し、
人材や資金などのリソースが余ってる今だからこそ、
将来のための研究開発や設備投資を行う余力があるとも言える。

将来不安の原因となっていることを解決するための研究開発などを行えば、
その将来不安も解消し需要も回復してきたところでバランスが取れるとも考えられる。

つまり多くの国民が苦しい生活に追い込まれ、
現時点での利益ばかりを追い求めて、政策を進めてきたばかりに、
逆に将来への不安が増大し、賃金が貯蓄に回り、ますます追い詰められる。

つまり目指すべきは持続可能な社会という理想に向かって進むことなのであって、
それが需要を回復し、再び経済成長に繋げることも出来る。

・生産年齢人口が減るのが心配なら、ロボットと簡易人工知能の研究開発を。
・少子化が心配なのなら、低所得者への子ども手当増と、子育てしながら働ける環境作りを。
・介護が受けられるのか心配なら、介護制度の見直しと、介護の効率化を。
・国際競争力で負けるのが心配なのなら、教育の強化・改革を。
・エネルギーが心配なのであれば、再生可能エネルギーの大規模開発と、研究を。
・資源が心配なのなら、リサイクル、採掘技術、海水抽出の研究開発を。

こうやって余っている人材などを課題解決型産業で有効活用する=失業率が減ることで、
それが賃金上昇に繋がり、雇用リスク、賃金リスクなどを減少させ、需要回復にも繋がる。

財源には、今まで将来が不安で高齢者が貯めてきた金融資産を、相続税で徴税して使う。