電源別の二酸化炭素排出量、水力除き減少 高効率化 
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/100723/ecc1007230503005-n1.htm

 電力中央研究所は22日、火力、原子力、再生可能エネルギーなど電源別の
二酸化炭素(CO2)排出量について、2009年版の評価結果を発表した。
それによると、水力(中規模ダム水路式)を除いた8電源が前回(00年)評価と比べて
1キロワット時当たり排出量が減少した。高効率発電の開発など発電技術の向上が
改めて裏付けられた格好だ。

 1キロワット時当たりのCO2排出量が最も多い石炭火力は943グラムと、
前回の975グラムから3.3%減少した。タービン入口温度の高温化を図り、
熱効率が向上した超々臨界圧石炭火力の導入が進んだため。

 LNG複合火力発電は、1300度級、1500度級の高温タイプの
LNG複合火力の普及が進み、474グラムと519グラムから8.7%減った。

 原子力発電は、ウラン濃縮工程でエネルギー効率の高い遠心分離法の割合が増加し、
減少した。排出量は20グラムと、前回の24グラムから16.7%削減した。

 再生可能エネルギーの風力発電は25グラム、太陽光発電は38グラムで、
前回と同様に原子力発電の方が少なかった。最も排出量が少ないのは水力発電の11グラムだが、
前回と同水準で変化はみられなかった。

 この評価は、発電時の燃料使用だけでなく、燃料調達や設備建設など
ライフサイクルベースのCO2排出量を測定した。