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県内木材価格 過去最低 60年代前半並み 山荒れる懸念
http://www.shinmai.co.jp/news/20091220/KT091219FTI090013000022.htm

 不況で住宅建築が冷え込み、県内の木材市場で原木の販売量が減少、木材価格が県の統計がある
1960年代前半の水準まで下落していることが19日、県林務部のまとめで分かった。
伐採業者が赤字を避けるため、山から切り出す量を絞らざるを得ない悪循環に陥っているのに加え、
最近の円高傾向で価格が割安になる外国産材のシェアが高まるのでは−との懸念も。
間伐しても切り出せない木が増え、山が荒れることを心配する声が高まっている。

 県信州の木振興課のまとめによると、最新データである10月の県内の木材価格(建築用材)は
1立方メートル当たり、カラマツ1万800円、スギ1万1400円、ヒノキ1万9700円と、
前年同月より4300〜5000円安い。県の統計がある61年のカラマツ1万370円、
スギ1万2100円を下回り、過去最低水準にある=グラフ。アカマツも10月の価格は
7500円(前年同月比5500円安)で、61年の1万510円を割り込んだ。

 このため「搬出すればするほど赤字になる」と、長野森林組合(長野市)の
十十木(ととき)謙一郎専務理事。1立方メートル当たりの木材の搬出コストは
9千〜1万2千円かかるため、今年は搬出を1割絞り、価格上昇時には山から木材を
出せるよう作業道の整備に力を入れている。

 こうした影響を受け、扱っている木材のうち民有林からが9割を占める中信木材センター
(安曇野市)では今月、敷地内に積まれた原木の山の数が800ほどで、前年の同時期の半分程度。
葉が落ちて林間の見通しが良くなる冬場は伐採の適期で、例年なら敷地を埋めるほどに原木が
集まるはずだが、空きが目立つ。